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2025/03/04
照明器具の種類を徹底解説
照明器具は、空間の雰囲気を形づくる重要な要素です。適切な選択をすることで、部屋を美しく機能的にし、目的に合った快適な環境を提供できます。本記事では、以下の6つのカテゴリーに分けて、それぞれの特徴や使用例を解説します。
天井照明
壁付け照明
間接照明
可搬型照明
屋外照明
特殊照明
1. 天井照明
天井照明は空間全体の主な光源として広く使用され、多彩なデザインと機能が選択肢にあります。
シーリングライト
シーリングライトは、天井に直接取り付けられるシンプルで汎用性の高い照明です。日本の家庭では、効率的で安価なため長年愛用されてきましたが、近年では快適さや洗練されたデザインを求める傾向が高まり、物足りなさを感じることもあります。
例: 実用性を優先するキッチンやユーティリティルームで多く使われています。
ダウンライト
ダウンライトは天井に埋め込まれるタイプの照明器具で、最も一般的な照明の一つです。その特徴は、天井内に隠れるため見た目に目立たず、空間に溶け込む点です。また、光の広がりを調節することができ、さまざまなデザインスタイルに適応します。
例: キッチン、バスルームやオフィスの作業スペースで、清潔感を保ちながら十分な照明を提供します。

ペンダントライト
ペンダントライトは天井から吊り下げられ、下方向に焦点を当てた光を提供します。機能性とデザイン性を兼ね備えており、ダイニングテーブルやキッチンカウンターに最適です。
例: ダイニングスペースで温かみとスタイリッシュさを演出します。

シャンデリア
シャンデリアは、空間の中心に設置される装飾的な照明器具で、複数の光源と華やかなデザインが特徴です。ペンダントライトが狭い範囲を照らし、その光の余韻で周囲を明るくするのに対し、シャンデリアは空間全体を照らすだけでなく、装飾としても空間を華やかに演出します。
例: ダイニングルームやフォワイエに設置し、空間全体を豪華に彩ります。

シーリングスポットライト
シーリングスポットライトは、ライトの向きや位置を調整できるため、特定のオブジェやインテリアを強調するのに適しています。光と影を活用した演出が可能です。
例: アート作品や植物を照らし、空間に深みと個性を与えます。
ライン照明
ライン照明は細長い形状を持ち、均一な光を提供します。機能性とモダンなデザインが両立した照明です。
例: 会議室でテーブル全体を明るく照らしたり、キッチンで作業効率を高める用途に最適です。
2.壁付け照明
壁付け照明は、空間に奥行きとアクセントを加える重要なアイテムです。
ブラケットライト
壁に取り付けられる照明で、上下または両方向に光を放ちます。安全性とデザイン性を向上させます。
例: 廊下や階段で柔らかな光を提供し、安全で快適な空間を実現します。

3.間接照明
間接照明は、壁や天井の隙間に設置され、柔らかな光を作り出します。リラックス効果が高く、視覚的な快適さを提供します。
例: リビングルーム、寝室や玄関で落ち着いた雰囲気を作り、最適な空間を演出します。

4.可搬型照明
可搬型照明は、移動可能で多用途に利用できる点が特徴です。
フロアランプ
自立型の照明で、読書や作業、リビングの間接照明に最適です。
例: 読書スペースで集中力を高める明るさを提供します。
テーブルランプ
コンパクトで持ち運びが可能な照明で、タスクやアクセント照明として活躍します。
例: ベッドサイドテーブルに置いて、就寝前のリラックスタイムに温かみのある光を提供します。
トラック&レール照明
トラック&レールシステムは、照明の位置や向きを自由に調整できるため、動的なデザインが可能です。
トラックライト
直線状のトラックに取り付けられる照明で、柔軟に位置や向きを調整できるのが特徴です。展示が頻繁に変わるギャラリーやアパレルショップに最適です。
例: ギャラリーでアート作品を際立たせるために使用されます。

レールライト
曲線的なレールに取り付けられる照明で、より柔らかく流れるようなデザインが特徴です。
例: モダンな店舗で展示エリアを際立たせる用途に適しています。
5.屋外照明
屋外照明は、安全性と装飾性を兼ね備えた設計が求められます。
屋外用ブラケットライト
建物の外壁に設置され、パティオやファサードの装飾と機能を両立します。

フラッドライト
広範囲を明るく照らすため、駐車場や庭園に最適です。
パスウェイライト
歩道沿いを照らす低レベルの照明で、安全性とデザイン性を提供します。
6.特殊照明
アンダーキャビネットライト
キッチンでは、手元を明るく照らすためにダウンライトやアンダーキャビネットライトを組み合わせると、作業がしやすくなります。キッチン照明の配置や選び方のポイントについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

バニティライト
鏡の周囲に設置され、均一な光で影を防ぎます。バスルームやドレッシングルームに不可欠です。

照明選び、どうすれば正解?
照明器具には多くの種類があり、用途やデザインに合わせた適切な選択が重要です。しかし、「どの照明をどこに配置すればいいのか分からない」「明るさのバランスが難しい」と感じることもあるのではないでしょうか?
快適な空間をつくるためには、光のレイヤーを意識することがポイントです。
空間全体を照らす「アンビエントライト(環境光)」、作業しやすい明るさを確保する「タスクライト(作業用光)」、インテリアを引き立てる「アクセントライト(演出用光)」の3つを適切に組み合わせることで、心地よい空間を演出できます。例えば、ダイニングテーブルは、ある日は家族との食事の場、別の日には子どもの勉強スペースになることも。そのため、基本の明るさを確保しながら、調光機能を活用してシーンごとに光の強さを調整できるようにするのが理想的です。また、天井照明だけに頼らず、フロアランプや間接照明を取り入れることで、より柔らかく均一な光をつくり出せます。
ただ、「どの照明をどこに配置すればいいのか具体的にイメージしづらい…」と感じることもあるかもしれません。そんなときは、照明計画を自動化するAIツールを活用すれば、部屋の特徴と目指す雰囲気をセレクトするだけで、最適な照明器具を提案してくれるので、照明選びをよりスムーズに進めることができます。選択肢が多すぎて迷ったときの参考にしてみるのもいいかもしれません。
照明を選ぶ際には、光源の種類も重要なポイントです。 LEDや蛍光灯、白熱灯など、それぞれの特徴を理解することで、用途に合った最適な光を取り入れることができます。光源の違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
まとめ
照明は空間の印象や機能性を大きく左右する重要な要素です。シーリングライトやペンダントライトなどの基本的な種類に加え、タスクライトやアクセントライトをバランスよく組み合わせることで、より快適で使いやすい空間を作ることができます。
また、ライフスタイルやシーンに合わせて調光機能を活用したり、間接照明を取り入れたりすることで、より柔らかく心地よい光の演出が可能になります。どの照明を選ぶか迷ったときは、空間全体の使い方をイメージしながら、目的に合った光のレイヤーを意識してみるとよいでしょう。
さらに、照明の効果を最大限に活かすためには、光源選びや直接照明・間接照明の使い分けも重要です。 詳しくは、光源の種類について解説した記事や、直接照明と間接照明の違いを解説した記事も参考にしてみてください。